「困った千代田線が、励みの千代田線に」
自閉症5歳児の場合
~家庭での困りごとを個別セラピーから変えていく~
もともと電車が好きなお子さんで、多少のこだわりあり。
認知・言葉・生活面もゆっくりではあるものの、成長し、幼稚園に在籍。
ある時期から、「首都圏電車・地下鉄本」にはまり、「ちよだせん」と答え、それが嬉しくて、保護者さんは、千代田線グッズを買ってあげ、暇さえあれば、千代田線に乗りに行った。
徐々に、生活の中で、千代田線へのこだわりが日常生活を窮屈にしていった。
最終的には、生活のルーティンをやらずして、大声を出せば、千代田線がもらえることに‼
そこで何とかしたいと、個別のセラピー、てらぴぁぽけっとに。
まず、幼稚園に千代田線グッズはないため、園生活は、かわりがないことを確認。
つまり、保護者に対してのみに突き付けられるこだわりを、どのようにセラピーで解決したか。
①ご家庭で、無条件に千代田線グッズ(物・乗りに行く・DVD)を与えないことの説明
持ち運び可能な、絵本以外は、片付けてもらった。
今まで簡単に手に入れられていたものが、手に入らなくなることで、お子さんの行動が荒れることをご両親に決心・覚悟して頂いた。
②セラピーでは、大好きな千代田線はご褒美として利用。小さなシール(トークン)、持ち運び可能な絵本、塗り絵など、小ぶりなものを用意し、セラピストから与えられた課題を終えた時のみ、セラピストから小田急線グッズを与えられ、セラピストに返すものとした。
「無条件の千代田線」から「ご褒美の千代田線」に変わるまで、数か月、時間を要しました。
③セラピーに保護者さんに参加してもらい、保護者さんからお子さんに指示を出してもらう時間を設けた。お子さんが指示を実行した後に、保護者さんが、褒めながらご褒美として千代田線グッズを渡し、ある程度の時間でそのグッズを保護者に返すことを練習した。
④そのシステムをご家庭に持ち帰る。
*お風呂に入ろう
*入った後に「えらかったね」という言葉と共に千代田線グッズ
*ある程度の時間でお母さんに返却
その後、「千代田線のせいで、窮屈になった生活は改善されました」
なぜか、ご家庭だけで困っている ということありませんか。私たちは、その理由を考え、改善の道筋を個別セラピーからつくっていきます。
ご家庭での困りごと、是非、ご相談ください。